ねじれる音(拗音)の指導
小さい「や・ゆ・よ」と、なかよくなろう! 〜 なんとなくわかる教育研究所 〜
ねじれる音とは、小さい「や・ゆ・よ」がつく音のこと。正式には「拗音(ようおん)」といいます。
これが本当に難しい。高学年になっても、つまずいている子がいます。1・2年生の中には、まだ読めていない子がたくさんいると思ってまちがいありません。そして、拗音がスラスラ読めないと、漢字の音読みでもつまずいてしまいます。
「き」と「や」、二つの音をくっつけて「きゃ」という一つの音にする。これは〈教わって理解する〉ことではなく、〈感覚をつかむ・感覚を育む〉ことです。「ねじれる音ボード」は、その感覚を、目と手と声でつかむための手作りの教具。材料は百円ショップでそろいます。
ボードの中身は3つ
- 🟢 三角シート …… 右から左へ、線と線の間がだんだんせまくなる三角形。「き」と「や」を線にそって少しずつ近づけていくと、二つの音がくっついて「きゃ」になります。音が近づいていくのが、目で見てわかります。
- ⚪ 拗音のたね …… 小さい「や・ゆ・よ」とくっつくひらがな(き・ぎ・し・じ・ち・に・ひ・び・ぴ・み・り)の丸いカード。
- 🟡🔵🩷 や・ゆ・よ のカード …… 色つきの丸いカードと、「○ + や」のように空いた丸のあるカード。「〈ちゃ〉は、何と何をくっつけたらできる?」と考えるときに使います。「○ + ゆう」のような、ねじれてのばす音(きゅう・ぎょう など)のカードもあります。
ダウンロード(無料)
A4で印刷して使います。ラミネートして切り取り、うらに磁石をはります。
三角シート
みどりの三角形。少人数ならA4、教室での一斉指導ならB4で印刷
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拗音のたね(5ページ)
丸いひらがなカード、色つきの や・ゆ・よ、「○+や」のカード。少人数ならA5、一斉指導ならA4で
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や・ゆ・よ カード(A4・6ページ)
「○+や」と「○+やあ」のように、ねじれる音と、ねじれてのばす音の2種類。1ページ1まいの大きい版
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資料「ねじる音の学習」(2ページ)
ボードの作り方と、使い方①②のくわしい手順。写真つき
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拗音ことば(問題・こたえ)
「かぼちゃ」など、ねじれる音のことば14枚。問題とこたえを裏表にしてラミネート
📄 問題
📄 こたえ
作り方
- 百円ショップ(ダイソー)のB4のホワイトボードを1まい用意する。
- 「拗音のたね」をA5、「三角シート」をA4で印刷する(少人数指導のサイズ)。教室での一斉指導に使うなら、たねをA4、三角シートをB4で。
- ラミネート加工して、ハサミで切り取る。
- うらに磁石をはる。「拗音のたね」はピタッとしっかりつく方が使いやすいので、百円ショップの小さいネオジム磁石(8こ入りくらいのもの)がおすすめ。
- 写真のようにホワイトボードにならべて完成。
使い方① 音の合成・分解(くっつける・分ける)

き や一番右の線に

き やだんだん近づける

きや早口で「きや!」

きゃ!両手をねじってたたく
くっつける(合成)
- 「今日は、二つの音をねじって、くっつけます。はじめに〈き〉と〈や〉をくっつけてみよう」と言って、〈き〉と〈や〉のカードを三角シートの一番右の線に合わせておく。
- 〈き〉の横で一回、〈や〉の横で一回、手をたたきながら、ゆっくり読む。「 き や 」
- 「だんだんくっつけていきまーす」と言って、二つのひらがなを少しずつ左へ動かす。同じように文字の横で手をたたきながら、少しずつくっつけていく。「 き や 」「 き や 」「 きや 」
- 最後の線のところは大事なので、何回か確認。とても早口で「きや!」と言う。「きゃ」になる前の、早口の「きや」。これが言えるのはとても大切。上手に「きゃ」にならないで、ここで終わってしまっている子もいるので、要注意。
- 「最後、完全にくっつけるよ〜。ねじってくっつけます」「きゃ!」(両手を交差させてたたく)
- 「〈きや〉の時は ●●。〈きゃ〉になると ◉ と書きます」と音記号の説明をして、もう一度最初から、音をくっつける。
- 「〈きゃ〉からはじまる言葉って、どんなことばがありますか〜?」とみんなで出し合う。この時間をじっくり確保する。
- 「同じように、いろいろな音をくっつけてみよう」と呼びかけて、ボードから好きな文字を選んでもらい、いくつかみんなでくっつけていく。
分ける(分解)
くっつけるのができるようになったら
- 「〈ぎゃ〉は、何と何からできているでしょう?」と出題。
- 「コツはゆっくり言うことだよ〜」と教えて、くっつけるときの逆をやる。「ぎゃ」→「ぎや」→「ぎ や」→「ぎ や」→「ぎ」「や」。だから〈ぎ〉と〈や〉だね。ほんとかな?くっつけて確認!
- 「はやく言ってくっつける」「ゆっくり言って分ける」を、何回か行ったり来たり。最初は難しいので、先生が引っぱりながら。
使い方② 音みつけ(拗音ことば)
ねじれているのは、どこ?
「拗音ことば」の問題とこたえを、裏表にしてラミネートしておく
- 「これはなんでしょう?」と問題カード(絵)を見せる。わからない時は「やさいです」「外は緑、中は黄色です」などヒントを出す。
- 問題は「かぼちゃ」ということ、ねじれている音は「ちゃ」ということを、声に出しながらみんなで確認する。
- 「〈ちゃ〉は、何と何を合わせたら作れるかな?」と質問。ボードから選んでもらう。選んだ文字が正解でも、正解でなくても、同じように三角シートのところにはってもらう。
- 正解かどうかは、毎回いっしょに確認する。たとえば〈ぎ〉と〈ゆ〉を選んだら、「〈ぎ〉と〈ゆ〉をくっつけてみよう!」と、使い方①のやり方で自分で確かめる。
なるべく先生は「正解」「ちがう」と言わない。子ども自身が「あっ、ちがう」「直したい」と気づけるように、ヒントをたくさん出してあげてください。
こたえカードには、音記号もついています。「か・ぼ」は ●●、ねじれた「ちゃ」は ◉。「きゃべつ」のように、手をたたきながら〈ねじれているのはどこ?〉を見つける練習にも。
動作化のルール。ねじれる音は、右手と左手をねじって合わせます。
ボードのあとは、たっぷり遊ぶ
ボードで「ゆっくり考えればわかる」ようになったら、あとは楽しく習熟するのが一番。同じルールのゲームで遊んでいるうちに、知らず知らずに身につきます。「このゲームをスムーズに遊べるようになること」を目標にしてください。
ねじれる音マッチングゲーム(4ページ)
絵カードと字カードをマッチング。名刺用紙(A4・10面)に印刷すると便利
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マッチングゲームのあそびかた
めくる→「どうですか?」→「おっけー!」。基本ルールと動作化の表
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ことばチャレンジ(ねじれる音)
絵を見てことばを読む1分チャレンジ(6ページ)
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大事にしてほしいこと
① まずは「ゆっくり考えればわかる」を目標に
拗音は、二つの音を組み合わせたり、分解したりする、まったく新しい感覚です。はじめから「スラスラ」を求めないでください。ボードを使って、ゆっくり考えればわかる状態に。そのあとで、ゲームで遊びながらスラスラを目指します。
② 「教える→わかる」ではなく「続ける→なれる」
感覚を育むには、時間がかかります。急に教えようとするのは禁物。ボードを教室に置いておいて、「わからなかったら、いつもそこにいけばいい」「毎回同じやり方で考えられる」を続けることが大切です。
③ 「ねじれている」に気づけるかを、まず見る
「きゃ」が「き」と「や」でできていることを教えようとする人が多いです。でも、そもそも「きゃ」が二つの音の合成でできている、ねじれた音だと感じ取れない子がいます。けっこういます。そういう子には、まず「きゃべつ」を手をたたきながら言って、「ねじれている音はどこかな〜?」と見つけるところから。ここが見つけられる子は、次のステップに進めます。
もっと知りたい先生へ
なんとなくわかる教育研究所では、ひらがなの特殊音節(のばす音・つまる音・ねじれる音)の指導をはじめ、ゆっくり学ぶ子どもたちが「ことば」や「数」となかよくなれる教材と授業を、先生方といっしょに研究しています。
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